義歯・入れ歯
A:入れ歯の出し入れについて
まず、入れ歯を入れる前に
- お口の中と入れ歯をきれいにしておきましょう。食べかすが残っていると、うまくピタッと入らないことがあります。
- スムーズに入れるために、入れ歯を水でぬらしておきます。高齢者の方は、唾液の出る量が減って口の中が乾燥していることが多いので、ぬらすことで粘膜に対する刺激をやわらげ、入れ歯の吸着を助けます。
総入れ歯
上の総入れ歯は、入れ歯の真ん中を親指で支え、入れ歯を横にして1/3~1/2ぐらい入れ半回転させながら装着し、軽く押し上げて吸着させます。
下の総入れ歯は、前歯の部分を持って上と同じようにします。
外し方は、上の総入れ歯は前歯の部分を親指と人差し指でしっかり持ち、前歯を前へ傾け後ろを下に下げると外れます。
下は、入れ歯の橋を引き上げれば簡単に外せます。
部分入れ歯
入れ方ですが、まず金具のかかる歯の位置まで入れ歯を持っていきます。この時、金具のかかる歯を覚えておくと、早く正しい位置に持っていくことができます。次に入れ歯全体を指で支え、入れ歯の着脱方向にそって軽く支えて入れ歯が安定する所までしっかり入れます。
!決して噛んで入れ歯を入れてはいけません。金具の変形や破損の原因になります。!
次に外し方ですが、上の入れ歯は人差し指の爪を金具にかけ、親指その歯の下におき着脱方向に人差し指を引き下げます。
また下の入れ歯は、親指の爪を金具にかけ人差し指をその歯の上におき、着脱方向にそって親指を引き上げます。それぞれ金具に対して均等に力を入れるとはずしやすくなります。
B:入れ歯を24時間入れっぱなしにせず、一定時間はずしましょう。
なぜか?
- 歯ぐきを休ませるため。
24時間入れたままにすると、歯ぐきと入れ歯の間でよごれがたまり、ばい菌が増殖し歯ぐきに炎症が起こるからです。
基本的には、夜間寝ているときにははずすのがよいと思います。
ただ寝ているときにはずすと歯ぎしりやくいしばりで残っている歯に負担がかかって痛くなるとか、顎関節の調子が悪くなるとかある人は寝ているときに入れて他の時間帯にその人の生活リズムに応じて一定時間はずして下さい。
C:はずしたら水の中に保管して下さい。
入れ歯は乾燥すると変形し合わなくなるからです。
D:入れ歯の洗浄について
入れ歯を長く使っていると材質が劣化し、入れ歯の表面に汚れが付きやすくなります。
この汚れは、デンチャープラークというのですが、ばい菌のかたまりで口内炎を引き起こしたりします。
その他にこの汚れの中には、虫歯や歯周病と関係のある菌や肺炎の原因菌や消化管感染菌などさまざまなばい菌を含んでいます。
この入れ歯の汚れによって、いろいろな病気が起こる可能性があるのです。そこでこの汚れの清掃が重要になってきます。
それには機械的清掃と科学的清掃があります。
機械的清掃
主にブラシによるものです。部分入れ歯の清掃では、入れ歯を外して、ご自分の歯と入れ歯を別々に清掃して下さい。
また専用の入れ歯ブラシが便利で金具の所や入れ歯の内面を清掃しやすいように工夫されています。また通常の歯磨き粉の中には研磨剤が含まれていてそれをつけて磨くと入れ歯を傷つけたり削ったりしますので水だけでかまいませんので、できれば毎食後磨いて下さい。
科学的清掃
入れ歯洗浄剤の使用を言います。
商品名ではたとえばライオンのライオンデント錠やアース製薬のポリデント、小林製薬のタフデントなどです。
洗浄剤にはさまざまな種類があって、たとえば洗浄力、殺菌力は強いのですが、入れ歯の材質に対して刺激的なものや、逆に洗浄力、殺菌力は弱いのですが入れ歯の材質にはやさしいものなどです。
また、においをとる作用の強いものやそうでないものなどです。
それぞれ長所・短所がありますので、入れ歯の材質や、その人の清掃状態などのよって選択するのがよいでしょう。
また錠剤のものが多く、水にとかして使います。
その他液剤や散剤のものもありますので、使用説明書をよく読んでお使い下さい。
容器ですが、誤って液を飲んでしまうことを避けるためにコップなどは使わず、専用の容器を使う方がよいでしょう。
入れ歯を洗浄剤につけておく時間ですが、最低でも2時間ぐらいは付けておいて下さい。
また1回分にかかる費用ですが、市販のものでは大体8円~25円ぐらいです。
できれば2日に1回ぐらい洗浄剤を使って下さい。
E:入れ歯を入れていて痛いところがでてきたら・・・
ご自分で削ったり曲げたりしないで歯科医院で調整してもらって下さい。
F:入れ歯は落としたりすると金具が変形したり、プラスチックの部分が割れたりしますので、大切に扱って下さい。
G:それでは、自分の好きなものをできればはじめは柔らかいものからゆっくり時間をかけて召し上がってください。
- 入れ歯ブラシ ¥350
- 入れ歯の容器 ¥150
奥田歯科医院の取り組み
「痛い事をされる」「こわい」というイメージで、歯医者さんが苦手な方に「イメージが変わった」とおっしゃって頂けるような歯医者さんである事を日々心がけています。